地上の共鳴】

多重露光による世界の観測。花の構造や光の重なりを視覚的に統合し、この世界の秩序とミクロな点描への繋がりを解読するプロセス。

ここでは、Bona fide forms やQuantum Grainsへと通ずる研究といえるでしょう。つまり、Anamnesis が感情的な視点(記憶やノスタルジア)を意識して世界を観察していたのに対して、ここでは、より科学的な視点で美しさの構造を自然界に見出そうとする行為です。そしてその美しい自然界の姿を多重露光で重ねるという行為によって、改めてその美の本質をあぶりだそうとする。大きな世界の中で美しい空間(ファインダーの小さな世界)を見つける、私は構図と重ねる二枚目の写真の選択によって、自然がもつ美しさに新たな意味を与える。これはなにが美しいのかというを人間の後天的な知識によって把握するのではなく、自然界の生存本能の結果生まれた残酷な美しさをあぶりだす行為ともいえる、(花が美しいのは、庭先を飾るためではなく、虫をひきつけ生存するためにすぎない)

Teleology

【生存の意匠】

問い:刺繍における因果の解体と再構築

美の本質への、構造的介入

ここでは、記憶や感情といった主観的なフィルターを排し、自然界が内包する「秩序」そのものを観測する。 花が美しいのは人を喜ばせるためではない。それは生存し、繁栄し、種を繋ぐための残酷なまでの生命戦略の結果である。私はファインダーという小さな窓を通じて、大きな世界の中に潜む「生存の構図」を切り取っていく。

多重露光による本質の抽出

ファインダーという小さな窓を通じ、私は巨大な宇宙の中にある「秩序の断片」を切り取る。 二枚の写真を重ね合わせるという介入は、知識によって「美」を解釈するためではなく、自然界が自律的に生み出した「残酷なまでの機能美」をあぶり出すためのプロセスである。

この「構造的観測」は、ビーズを構造の最小単位として再構築する「Quantum Grains」や、実在を誠実に写し取る「Bona Fide Forms」へと繋がる、視覚的解剖の実験である。